注目の美容成分 抗炎症作用のある「ビワ葉エキス」
カテゴリー:大学教授に学ぶ正しい化粧品の知識
2022年7月15日
注目の美容成分 抗炎症作用のある「ビワ葉エキス」
枇杷(学名:Eriobotrya japonica 英名:Loquat)はバラ科の植物で、日本の暖地に自生しまたは栽培される常緑喬木です。
枇杷は、中国を原産とし日本には9世紀(801-900年)前後に渡来したと推定されており、江戸時代の幕末(1853-1869年)に清国から大果種が長崎に伝えられたことをきっかけに日本各地に普及しています。
枇杷葉は清涼、健胃薬として用いられるほか、古来民間の浴湯料として、あせも・接触皮膚炎などに有効とされています。
近年、その消炎効果と活性成分について検討を加えられ、抗炎症作用を示す画分よりウルソール酸 (ursolic acid)、ヒドロキシオレアノール酸 (maslinic acid; 図1)およびそのエステル等のトリテルベンが単離されています。
トリテノレベンの抗炎症作用はグリチルリチン酸に代表されるように化粧品に用いられています。
ビワ葉エキスは枇杷の葉から水、エタノール、BGで抽出して得られる抽出物(植物エキス)です。
ビワの葉(枇杷葉)の化粧品以外の主な用途としては、漢方分野において鎮咳去痰、食中毒、下痢などに用いられています。
また神経痛、関節痛などの改善を目的に炙ったビワの葉を患部や全身に当てたり、ビワの葉を置いた上から温灸したりする枇杷葉療法(枇杷灸)があります。
記事
前田 憲寿 先生
医学博士
東京工科大学 応用生物学部 応用生物学科
一般社団法人日本スキンケア協会 顧問
特許庁 機能性皮膚化粧料調査委員会 委員長
九州大学大学院薬学研究科、東北大学大学院医学研究科を経て、資生堂ライフサイエンス研究センター皮膚科学研究所にて主任研究員を務める。2007年に東京工科大学バイオニクス学部教授、バイオ・情報メディア研究科教授に就任。2008年より、同大学応用生物学部、バイオ・情報メディア研究科教授に就任。専門分野は、香粧品科学、皮膚科学、分子細胞生物学、生化学、薬理学など。テレビなどのメディア出演も多数。
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