2025年12月26日2025年12月26日お肌のセルフエステ,スキンケアの基礎知識
表情筋と顔のむくみの関係|たるみと勘違いしやすい原因と正しい対処法

「最近、顔がむくみやすくなった気がする」
「フェイスラインがぼやけてきたけれど、たるみなのか分からない」
そんな違和感を感じていませんか?
顔のむくみは、年齢や水分の摂りすぎだけが原因とは限りません。
実は、表情筋の使い方や日常のクセ、姿勢や呼吸といった、何気ない習慣が深く関係していることもあります。
しかも厄介なのは、むくみとたるみが見た目ではとても似ているため、間違ったケアを選んでしまいやすい点です。
このコラムでは、「表情筋」と「むくみ」の関係に注目しながら、
✔ それがたるみなのか、むくみなのかの見分け方
✔ 顔だけがむくむ本当の原因
✔ 今日からできる、無理のない対策
をわかりやすく解説していきます。
「もう戻らない」と諦める前に、まずは自分の顔に起きている変化を正しく知ることから始めてみましょう。
その顔の変化、たるみではなく「むくみ」かもしれません

「最近、顔が大きくなった気がする」
「フェイスラインがぼやけてきた」
そう感じたとき、多くの方は真っ先に“たるみ”を疑います。
しかし実は、その変化の正体がたるみではなく“むくみ”であるケースは少なくありません。
むくみは一時的な変化のため、気づかないうちに「年齢のせい」「もう戻らない」と思い込んでしまいがちです。
ですが、いくつかの特徴を知っておくことで、たるみとの違いを見極めるヒントが見えてきます。
朝と夜で顔の大きさが違う
朝起きたときは顔全体がパンと張っているのに、時間が経つと少しスッキリする。
または、夜になるにつれて顔が重たく感じる。
このように1日の中で顔の印象が変わる場合、たるみよりも「むくみ」が関係している可能性が高いといえます。
たるみは皮膚や組織の構造変化が関係するため、短時間で大きく印象が変わることはあまりありません。
一方、むくみは体内の水分バランスや循環の影響を受けやすく、時間帯や生活状況によって表れ方が変わりやすいのが特徴です。
フェイスラインが日によって変わる
「昨日はスッキリしていたのに、今日は輪郭がぼやけている」
このように日によってフェイスラインの見え方が違う場合も、むくみのサインと考えられます。
むくみは、同じ生活をしているつもりでも、
・睡眠の質
・姿勢
・食事内容
・表情の使い方
といったわずかな違いで出方が変わります。
そのため、「太ったわけではないのに顔だけが違う」という現象が起こりやすいのです。
マッサージ後だけスッキリする
セルフマッサージやサロンケアの直後だけ顔がスッキリする場合も、むくみが原因の可能性が高い状態です。
一時的にでも変化を感じられるということは、滞っていたものが動いた結果と考えられます。
もしそれが本格的なたるみであれば、短時間のケアで大きな変化を感じることは難しくなります。
「触ると変わる」「流すと軽くなる」という感覚がある場合、まずはむくみへのアプローチを見直すことが大切です。
顔の変化をすべて「たるみ」と決めつけてしまうと、必要以上に強いケアを選んでしまったり、逆に改善できるチャンスを逃してしまうこともあります。
まずは今の状態が戻る変化なのか、積み重なった変化なのかを見極めること。
それが、正しいケアへの第一歩です。
顔がむくむ本当の原因は「水分」だけではない

「塩分を控えているのに顔がむくむ」
「水分を摂りすぎているわけでもないのにスッキリしない」
このようなお悩みを持つ方は少なくありません。
顔のむくみというと、水分の摂りすぎや塩分過多が原因だと思われがちですが、実際にはそれだけでは説明できないケースが多くあります。
特に体はむくんでいないのに、顔だけがむくむ場合、日常の何気ない生活習慣が大きく関係しています。
ここでは、顔だけにむくみが出やすい人に共通する代表的な生活習慣を見ていきましょう。
顔だけがむくむ人に多い3つの生活習慣
長時間のスマホ・PC姿勢
スマホやパソコンを使う時間が長い方は、無意識のうちに頭が前に出た姿勢になりがちです。
この姿勢が続くと、首やあご周りが圧迫され、顔まわりの巡りが滞りやすくなります。
特に下を向く姿勢が習慣化すると、フェイスラインやあご下に余分なものが溜まりやすくなり、「朝から顔が重い」「夕方になると輪郭がぼやける」といった変化を感じやすくなります。
水分量が原因ではなく、姿勢による物理的な圧迫が、顔のむくみを引き起こしているケースです。
無意識の食いしばり・表情のクセ
日中、気づかないうちに歯を食いしばっていたり、口角に力が入っていたりする方も要注意です。
このようなクセがあると、顔の一部の筋肉だけが常に緊張し、緩むべき部分が緩まない状態になります。
筋肉が固まったままだと、顔全体のバランスが崩れ、結果として巡りが悪くなりやすくなります。
その結果、老廃物や余分な水分が滞留し、「顔だけがパンパンに見える」という状態につながります。
マッサージをすると一時的にスッキリするのに、すぐ戻ってしまう方は、むくみの原因が日常の表情グセにある可能性が高いといえるでしょう。
睡眠中の姿勢・呼吸の浅さ
睡眠中の姿勢や呼吸の質も、顔のむくみに大きく影響します。
うつ伏せや横向きで顔を強く圧迫した状態が続くと、顔の片側だけむくむ、朝だけ強く腫れぼったく感じるといった変化が出やすくなります。
また、浅い呼吸が習慣化している方は、体全体の巡りが低下しやすく、寝ている間に回復しきれない状態になりがちです。
その結果、朝起きたときに顔のむくみとして表面化することがあります。
顔のむくみは、単なる水分問題ではなく、姿勢・クセ・呼吸といった積み重ねの結果として現れるサインです。
原因を正しく知ることで、むくみは「戻せる変化」だと気づくことができ、ケアの方向性も大きく変わってきます。
「使いすぎ」「使わなさすぎ」で起こる表情筋むくみ

表情筋は「衰えると問題が起こる」と思われがちですが、実はそれだけではありません。
顔のむくみは、表情筋の使い方に偏りがあるときにも起こりやすくなります。
しっかり動かしているつもりなのにむくむ人、逆に、あまり動かしていない人。
どちらにも共通するのは、表情筋のバランスが崩れていることです。
動かしているのにむくむ人の共通点
噛みしめ・緊張型表情筋
日中、無意識に歯を食いしばっていたり、力が入りやすい方は、表情筋の一部だけを使い続けている状態になりがちです。
このような「緊張型」の使い方では、筋肉が常に収縮したままとなり、ゆるむ時間がほとんどありません。
筋肉は本来、動く・ゆるむを繰り返すことで、巡りを保っています。
しかし噛みしめや緊張が続くと、顔の一部に負担が集中し、結果として周囲に滞りが生まれやすくなります。
「エラ周りだけが張る」「頬が重たい感じがする」という方は、このタイプに当てはまることが多いでしょう。
力任せのセルフマッサージ
むくみを何とかしようと、強く押す・ゴリゴリ流すセルフマッサージを続けている方も注意が必要です。
一時的にスッキリしたように感じても、刺激が強すぎると、かえって筋肉が防御反応を起こし、緊張が抜けにくくなります。
その結果、「マッサージをやめるとすぐ戻る」「前よりむくみやすくなった」と感じることも。
動かしているのにむくむ場合、“使いすぎ”と“力のかけすぎ”が原因になっているケースがあります。
動かしていない人に起こる停滞型むくみ
無表情時間が長い
在宅ワークや一人で過ごす時間が増えると、意外と表情を動かす機会は減っています。
画面を見つめたまま、口元や頬がほとんど動かない状態が続くと、顔全体の巡りが停滞しやすくなります。
このタイプのむくみは、顔がパンパンに腫れるというより、「重たい」「ぼんやりする」といった印象として現れやすいのが特徴です。
会話量が少ない生活
会話は、表情筋を自然に使う大切な動作のひとつです。
声を出す、笑う、表情を変えるといった動きが少ない生活では、顔の筋肉が動くきっかけそのものが減ってしまいます。
その結果、流れる力が不足し、余分なものが溜まりやすくなります。
動かしていない人に起こるむくみは、「衰え」ではなく、停滞によって起こる変化と考えると分かりやすいでしょう。
表情筋むくみは、鍛えれば解決するものでも、放っておけばいいものでもありません。
大切なのは、「今の使い方が偏っていないか」を知ることです。
たるみ顔とむくみ顔のセルフチェック方法

顔の変化を感じたとき、「これはたるみ?それともむくみ?」と迷う方は多いものです。
この違いを見極めずにケアを選んでしまうと、必要以上に強い刺激を与えてしまったり、逆に改善できるはずのむくみを放置してしまうこともあります。
ここでは、自宅で簡単にできるたるみ顔・むくみ顔のセルフチェック方法をご紹介します。
押したあとに戻るか
まずは、フェイスラインや頬の気になる部分を、指でやさしく押してみてください。
数秒押したあと、指を離したときの戻り方を確認します。
- 押した跡がすぐに戻る
- 一時的に跡が残っても、しばらくすると消える
このような場合は、むくみの可能性が高い状態です。
一方で、押しても大きな変化を感じにくい、触った感触が常に同じという場合は、たるみによる構造的な変化が関係していることも考えられます。
むくみは「溜まっている状態」、たるみは「形が変わってきている状態」と考えると、違いが分かりやすくなります。
一時的に変化するか
次に、軽くマッサージをしたり、顔を温めたりしたあとに変化があるかを見てみましょう。
- マッサージ後にフェイスラインが一時的にスッキリする
- 鏡を見て「軽くなった」と感じる
このような変化がある場合は、むくみが関係しているサインです。
むくみは、流れが改善されると比較的短時間でも見た目に変化が出やすい特徴があります。
反対に、どれだけ触っても印象がほとんど変わらない場合は、むくみではなく、長期間かけて起こった変化が影響している可能性があります。
朝夕で差があるか
最後に、朝と夕方・夜で顔の印象に差があるかを振り返ってみてください。
- 朝は顔がパンと張っている
- 夕方になると輪郭がぼやける
- 日によってむくみ方が違う
こうした時間帯や日による変化が大きい場合は、むくみが原因であることが多いです。
たるみは一日で大きく進行するものではないため、短期間での変化が少ない傾向があります。
顔の変化を正しく見極めることは、ケア選びの土台になります。
「たるみだと思っていたけれど、実はむくみだった」というケースも少なくありません。
まずは今の状態が戻せる変化なのか、積み重なった変化なのかを知ること。
それが、無理のないケアで結果を出すための第一歩です。
表情筋むくみを悪化させるNGケア

顔のむくみを感じたとき、多くの方が「流さなきゃ」「ほぐさなきゃ」と自己流のケアを始めます。
しかし実際には、そのケアがむくみを改善するどころか、かえって悪化させてしまっているケースも少なくありません。
ここでは、特に多いNGケアについて解説します。
やりすぎマッサージが逆効果になる理由
「強く押したほうが流れる気がする」
「ゴリゴリしないと効いていない感じがする」
そう思って、力任せのマッサージを続けていませんか?
表情筋や顔まわりはとても繊細なエリアです。
強すぎる刺激が繰り返されると、筋肉は“守ろう”とする反応を起こし、無意識のうちに緊張しやすくなります。
その結果、
- マッサージ中はスッキリする
- 少し時間が経つと、前より重たく感じる
- むくみが戻るスピードが早くなる
といった状態に陥りやすくなります。
これは、流れが良くなったのではなく、刺激で一時的に感覚が変わっただけというケースも多いのです。
むくみ対策で大切なのは「強さ」ではありません。
表情筋が自然に動き、ゆるみ、巡る状態を作れているかが重要になります。
“流しているつもり”で流れていないケース
セルフケアをしているのに、なかなか変化を感じられない場合、「流す方向」や「触り方」が合っていない可能性も考えられます。
例えば、
- 皮膚だけをこすっていて、内側が動いていない
- 毎回同じ場所だけを触っている
- 緊張している部分を無視して、むくんで見える部分だけを流している
このようなケアでは、「流しているつもり」でも、実際には滞りの原因となっている部分にアプローチできていません。
特に表情筋むくみの場合、むくんで見える場所と、原因になっている場所が違うことも多くあります。
原因を無視したまま表面だけを流そうとすると、むくみが繰り返しやすくなります。
また、力を入れすぎることで、摩擦や刺激が増え、結果的に顔が疲れやすくなるケースもあります。
「毎日やっているのに変わらない」と感じている方ほど、一度ケアのやり方を見直すことが大切です。
今日からできる「表情筋むくみ」対策3ステップ

表情筋むくみは、特別な道具や強いケアをしなくても、1日の中での整え方を少し変えるだけで溜まりにくくなります。
大切なのは「一気に流す」ことではなく、溜めない流れをつくることです。
ここでは、朝・日中・夜の3つのタイミングに分けて、無理なく続けられる対策をご紹介します。
朝のむくみをリセットする簡単ケア
朝は、寝ている間に溜まったものをやさしく目覚めさせる時間です。
ゴリゴリと強く流す必要はありません。
- 顔を洗う前後に、深呼吸を2〜3回
- 口を軽く開閉しながら、頬をゆるめる
- 首を左右にゆっくり倒し、力を抜く
これだけでも、顔まわりの巡りが動きやすくなります。
ポイントは「押す」「流す」ではなく、動かしてゆるめること。
朝から強いマッサージをしてしまうと、かえって表情筋が緊張し、その後のむくみにつながることもあります。
まずは軽くスイッチを入れる感覚で十分です。
日中にむくませない表情の使い方
日中は、むくみを「取る」よりも、溜めないことが重要です。
特に意識したいのが、無意識の表情グセです。
- 歯を食いしばっていないか
- 口角に力が入りすぎていないか
- 画面を見ながら無表情になっていないか
1〜2時間に一度、「今、顔に力が入っていないか?」と自分に問いかけてみてください。
軽く口を動かす、笑顔をつくる、声を出すだけでも、表情筋は自然に動きます。
特別なトレーニングをしなくても、日常の中で表情を使うこと自体が、むくみ予防になります。
夜のむくみを残さない習慣
夜は、1日の疲れや緊張をリセットする時間です。
ここで強い刺激を与えてしまうと、翌朝のむくみにつながることがあります。
おすすめなのは、
- ぬるめのお湯で首や肩を温める
- 深くゆっくり呼吸をする
- 触るなら「なでる」「包む」感覚で
表情筋むくみは、顔だけの問題ではなく、首・肩・呼吸とも深く関係しています。
夜は「流そう」と頑張るよりも、ゆるめて終わらせることを意識しましょう。
表情筋むくみ対策は、特別なことを足すよりも、やりすぎをやめて、正しいタイミングで整えることが近道です。
「たるみだと思っていた顔の変化が、実はむくみだった」
そう気づくだけでも、ケアの選び方は大きく変わります。
むくみを繰り返さないために大切な考え方【まとめ】
顔の変化を感じたとき、多くの人が「たるみだから仕方ない」と考えてしまいがちですが、実はその正体がむくみであるケースも少なくありません。
たるみとむくみは似て見えても、原因もケアの方向性も異なります。
違いを理解せずにケアを選んでしまうと、必要以上に強い刺激を与えてしまい、かえって状態を長引かせてしまうこともあります。
むくみの大きな特徴は、正しく整えれば戻せる可能性が高い変化であることです。
朝夕で印象が変わる、触ると一時的にスッキリする、といったサインがある場合は、まだ調整できる余地があります。
「もう戻らない」と決めつけず、今の状態を見極めることが大切です。
むくみを繰り返さないためには、たくさんケアをするよりも、自分の原因に合った正しいケアを選ぶことが重要です。
ゆるめるべきなのか、動かすべきなのか、整えるべきなのか。
顔の変化を体からのサインとして受け取り、無理のない方法を続けることが、むくみに振り回されない近道になります。
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