2018年8月30日2018年8月30日大学教授に学ぶ正しい化粧品の知識

『高い保湿効果が期待できる「コンドロイチン硫酸」①』

注目の美容成分『高い保湿効果が期待できる「コンドロイチン硫酸」①』

今日は、注目の美容成分 『高い保湿効果が期待できる「コンドロイチン硫酸」について記載いたします。

コンドロイチン硫酸(chondroitin sulfate)は、動物体内に存在するグリコサミノグリカン(ムコ多糖)の一種で、通常、コアタンパク質に共有結合したプロテオグリカンとして存在しています。

特に軟骨の細胞外マトリックスにプロテオグリカンとして多く存在していますが、
皮膚などの結合組織、脳などあらゆる組織に広く存在しています。

 

D-グルクロン酸 (GlcA) と N-アセチル-D-ガラクトサミン (GalNAc) の2糖単位が連結した糖鎖に、
硫酸が結合した構造を持っています。
「GlcA-GalNAc」2糖単位の中の硫酸基付加やエピ化(GlcA からイズロン酸)によって構造が異なります。

硫酸基の位置と数によってA、B、C、Dに分類され、GalNAc の4位に硫酸がついたコンドロイチン4硫酸(コンドロイチン硫酸A)、
コンドロイチン6硫酸(コンドロイチン硫酸C)が主なものです。

 

 

 

 

GalNAc 4位が硫酸化したデルマタン硫酸(dermatan sulfate、コンドロイチン硫酸B)は、
コンドロイチン硫酸の GlcA がエピ化し、イズロン酸となっています。

GlcAの2位とGalNAcの6位に硫酸基が付加したコンドロイチン2,6硫酸(コンドロイチン硫酸D,)やGalNAcの4位、6位の両方が硫酸化されたコンドロイチン4,6硫酸(コンドロイチン硫酸E)もあります。

これらの構造の変化や存在比は、プロテオグリカンの種類、動物種、組織、発生段階等によって異なっています。

 

例えば、、、

続きは、次回のコラムに記載いたします。

 

 


記事


前田 憲寿 先生

医学博士

東京工科大学 応用生物学部 応用生物学科

一般社団法人日本スキンケア協会 顧問

特許庁 機能性皮膚化粧料調査委員会 委員長

九州大学大学院薬学研究科、東北大学大学院医学研究科を経て、資生堂ライフサイエンス研究センター皮膚科学研究所にて主任研究員を務める。2007年に東京工科大学バイオニクス学部教授、バイオ・情報メディア研究科教授に就任。2008年より、同大学応用生物学部、バイオ・情報メディア研究科教授に就任。専門分野は、香粧品科学、皮膚科学、分子細胞生物学、生化学、薬理学など。テレビなどのメディア出演も多数。

 

 

 

 

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