2025年11月6日2025年11月6日お肌のセルフエステ,カウンセリングテクニック

スキンケア診断の方法を徹底解説!自宅でできる肌質チェックからAI診断

 

あなたは、自分の肌質を正確に理解していますか?

 

「乾燥肌かも」「脂っぽいからオイリー肌かな」と感覚で判断していませんか。

 

実は、肌トラブルの多くは“誤った肌タイプの自己判断”から始まります。

 

本来の肌質に合わないスキンケアを続けると、乾燥やテカリ、毛穴トラブルなどを悪化させてしまうことも。

 

美肌づくりの第一歩は、自分の肌を正しく知ること。

 

そのために欠かせないのが「スキンケア診断」です。

 

このコラムでは、スキンケア診断の基本から、自宅でできるセルフチェック方法、最新のAI・オンライン診断、さらに美容皮膚科で行う専門的な診断まで、信頼できる“肌を知る方法”をわかりやすく紹介します。

 

肌質を正確に把握し、あなたに本当に合うケア方法を見つけましょう。

 

目次

なぜスキンケア診断が必要なのか:自分の肌質を知る重要性

 

美肌を追求する上で、自分の肌質(肌タイプ)をしっかり把握している方は意外と少ないかもしれません。

 

多くの人が「なんとなくこの肌かな」と感覚で肌タイプを決めてしまいがちですが、肌トラブルの原因は、実は自分の肌質を正しく理解していないことから始まることが少なくありません。

 

肌質(肌タイプ)とは?水分量と皮脂量で決まる4つの基本分類

人の肌質は、角質層の水分量や皮脂の分泌量などから、大きく4つまたは5つのタイプに分類されます。

 

正しいスキンケアを行うには、自身の肌質の理解が欠かせません。

 

肌の水分量と油分の量から、主に普通肌、乾燥肌、脂性肌(オイリー肌)、混合肌の4種類に大きく分けられます。

 

肌タイプ 特徴
普通肌 水分量や皮脂の分泌量が適度に保たれ、バリア機能が正常に働いている理想的な肌質です。

ニキビや乾燥などの肌トラブルに悩まされにくいのが特徴です。

乾燥肌 水分量も皮脂量もどちらも不足しています。

目元や口元、頬の辺りが特に乾燥しやすく、カサつきや突っ張り感を感じることがあります。

脂性肌

(オイリー肌)

皮脂の分泌量が多い肌質で、顔全体が脂っぽく、テカリやべたつきに悩みやすくなります。

毛穴が目立ったり、ニキビができやすかったりする点も特徴です。

混合肌 水分量は少ないが皮脂の分泌量は多いという、乾燥肌と脂性肌の特徴を併せ持つ状態です。

鼻やおでこのTゾーンはべたつき、目元や口元、頬はカサつくなど、顔の部位ごとに肌質が異なります。

 

また、乾燥や外部刺激により肌のバリア機能が低下しやすい状態は敏感肌と呼ばれます。

 

敏感肌になると、ちょっとした刺激で皮膚に赤みやかゆみ、痛みなどを感じることもあります。

 

▶関連記事:乾燥肌の正しい対策方法とは?肌が乾燥する原因や予防法も紹介

 

 

自己判断による誤ったスキンケアが肌トラブルを引き起こす原因に

自分の肌質を間違えて認識している方も少なくなく、「脂性肌だと思っていたら混合肌だった」というケースもあります。

 

肌質を間違えたままスキンケアを行うと、肌トラブルの原因になります。

 

例えば、脂性肌の方がリッチな保湿クリームを使うと、毛穴詰まりやテカリを悪化させる可能性があり、肌質に合わないアイテムは、セルフケアを頑張っても肌が改善されなかったり、かえって肌荒れを引き起こしたりすることもあります。

 

 

肌質を知ることで得られるメリット(最適なアイテム選択、トラブル予防など)

スキンケアは「どれだけ良い成分が入っているか」よりも、「自分の肌に合っているか」が重要です。

 

自身の肌質を把握することで、最適なスキンケアアイテムを選べる肌トラブルの予防につながる化粧品選びに無駄がなくなるといったメリットがあります。

 

肌の深層を知ることで、理想の肌を目指すための対策方法を選び出すことができます。

 

 

 

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今すぐできる!自宅で簡単に行える肌診断セルフチェックの方法

 

自分の肌質を間違えて認識している可能性もあるため、まずは自宅で簡単にできるセルフ診断方法で肌質を確認してみましょう。

 

セルフチェックはあくまで簡易的な目安であることを念頭に置いておきましょう。

 

洗顔後の肌状態を観察する診断法

洗顔後、スキンケアを行わずに10分程度放置してから肌の状態を観察する診断方法です。

 

★突っ張り感やべたつきから肌タイプをチェックする手順

①洗顔料を使って丁寧に顔を洗い、タオルで水分を拭き取る。

②化粧水をつけずに5~15分ほど放置してから、肌の状態を確認する。

 

・判定の目安

突っ張りやべたつきをほとんど感じない場合は普通肌

 

突っ張りを強く感じる場合は乾燥肌

 

突っ張りは感じないが全体的にべたつく場合は脂性肌

 

部分的に突っ張りを感じるが、べたつく部分もある場合は混合肌と判断できます。

 

 

ティッシュやあぶらとり紙を使った油分テスト

見た目からべたつきがわかりにくい時、あぶらとり紙やティッシュペーパーを使って皮脂の分泌量を簡単に調べることができます。

 

洗顔後15分ほど経ったタイミングで、ティッシュをTゾーンや頬に軽く押し当てて確認します。

 

★Tゾーンと頬の皮脂の付着量から肌質を判断する

あぶらとり紙に油がつかないなら普通肌か乾燥肌

 

Tゾーンと頬の両方に油がつくなら脂性肌

 

Tゾーンだけ油がつくなら混合肌と判断できます。

 

 

寝起きやメイクの崩れ方で肌質をチェックする方法

★寝起きの肌チェック

朝起きて顔を洗う前に、Uゾーン(フェイスライン)の状態を確認し、べたつきやカサつきから肌質を診断する方法があります。

 

全体的にカサつきを感じるなら乾燥肌、全体的にべたつきを感じるなら脂性肌、べたつく部分とカサつく部分があるなら混合肌と見分けられます。

 

 

★メイクの崩れ方チェック

朝のベースメイクから5時間ほど経ってから崩れ方を確認します。

 

ほとんど崩れていないなら普通肌、皮脂で崩れているがごわつきや皮むけがないなら脂性肌、皮脂で崩れていてごわつきや皮むけもあるなら混合肌と判断できます。

 

 

質問形式(YES/NO)による肌傾向の簡易診断

質問形式のチェックリスト(YES/NO形式)は、現在の肌質の傾向を見るのに役立ちます。

 

例えば、洗顔後につっぱりやすい、赤みやかゆみが出やすいなどの質問項目があり、YESの数が最も多いカテゴリが肌質の傾向を示唆します。

 

 

 

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手軽さと利便性:オンライン・WEBスキンケア診断サービス

 

 

WEB肌診断は、24時間いつでも好きな時に受けられるのが魅力で、利便性が高く、気軽に結果を得られるサービスです。

 

12の質問に答えるWEBお肌診断の仕組み

綾花(AYAKA)は、12の質問に答えるだけで肌タイプとスキンケアのポイントが分かるWEBお肌診断を提供しています。

 

この診断は、お肌の水分と油分のバランスや、正しいスキンケア方法を知りたい方におすすめです。

 

 

顔写真の撮影・解析を用いたAI肌測定ツール

ハリ、シミ、キメ、シワ、水分量、油分量など複数の要素をスコア化

KOSÉ HADA mite(ハダミテ)は、撮影した顔写真から、肌バランス、水分量・油分量・キメ・シミ・シワ・赤み・くま・くすみ・毛穴のスコアを解析します。

 

ランコム オンライン AI肌測定

スキンエキスパートも同様に、スマホで撮影した顔写真に基づき、ハリ、シミ、キメ、シワなど9つのポイントに基づいて肌を分析しスコア化します。

 

 

未来のシワ予測や肌年齢診断

KOSÉ HADA miteは、撮影した顔写真から、今と5年後・10年後の未来のシワを予測し、将来のシワ発生リスクと最適なお手入れ方法を提案します。

 

また、肌年齢もスコア化されます。

 

 

オンラインでの質問形式による専門的分析(例:ダーマロジカ フェイスマッピング®)

ダーマロジカでは、ダーマロジカ フェイスマッピング®のオンライン肌診断を提供しており、数分の質問に答えるだけで肌状態を専門的に分析し、おすすめのケアがわかります。

 

 

 

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徹底的に肌を知る:プロによる専門的な診断方法

 

自分の肌の深層を知るには、やはり肌診断が必要であり、プロの診断は、悩みを解決するのに特に有効です。

 

化粧品ブランドカウンターでの肌診断

プロの意見が欲しい方や、自分の肌について徹底的に知りたい方には、デパートや大型量販店の化粧品ブランドカウンターでの肌診断がおすすめです。

 

専用の機械(スコープ)を用いた水分量・油分量などの詳細チェック

美容部員さんが専用の機械を使って、肌の水分量や油分量などを細かくチェックしてくれます。

 

例えば、花王エストでは専用のスコープを用い、キメ、透明感、メラニン、血色、ハリ弾力、セラミド、水分、皮脂の8要素を解析しています。

 

ブランドカウンターでの診断を受ける際の5つのステップ

  • 店頭で「肌診断をお願いします」と伝える(事前予約が必要な場合もある)。
  • カウンセリングシートで肌の状態を共有(肌のお悩みや普段のスキンケア法などを記入)。
  • 専用の肌診断機器でチェック。
  • 診断結果に基づき、美容部員さんからスキンケアの提案を受ける。
  • 肌に合った商品の案内を受ける。

 

 

非接触型肌測定器(SK-II マジックスキャンなど)を用いた診断例

SK-IIでは、マジックスキャンという非接触型の肌測定器を提供しており、わずか3分で肌年齢や肌の状態を把握できます。

 

 

美容皮膚科・医療機関で受けられる精密肌診断

セルフケアでなかなか肌の状態が改善しないという方は、美容皮膚科で受けられる肌診断がおすすめです。

 

最新機器VISIA(ビジア)による肌の深層・隠れジミ・肌年齢の客観的評価

VISIAは、最新機器を使用した精密な分析で、シミ、肝斑、くすみ、隠れジミ、毛穴、シワ、キメ、赤ら顔など、肌の様々な状態を数値化し、客観的に評価する肌診断器です。

 

また、10万人以上のデータベースと比較した肌年齢や肌の深層の状態も分析できます。

 

 

セルフケアで改善しない肌トラブルがある場合の専門機関への相談

スキンケアを変えても肌トラブルが改善しない場合や、赤み・かゆみ・ヒリつきが慢性的に続いている場合は、一度医師の診察を受けることをおすすめします。

 

自宅ケアで解決しきれないと感じた場合には、適切な診断とアドバイスを受けることで、早期に改善が期待できます。

 

 

肌診断は「定期的に(約2ヶ月に1度)」行うことが重要

肌の状態は、季節や体調、年齢と共に変化するため、常に自分の肌の現在位置を知っていることが美への第一歩です。

 

理想の肌を保つために、約2ヶ月ごとに肌診断を受けることが推奨されています。

 

 

 

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診断結果を活かす!肌タイプ別の最適なスキンケア方法

 

肌質を把握したら、次はそれぞれのタイプに合ったスキンケアを実践することが大切です。

 

自分の肌に合わないアイテムは肌トラブルの原因になるため、注意が必要です。

 

【普通肌のケア】:基本のスキンケアを継続し、季節や肌状態に応じて柔軟に見直す

普通肌は理想的な状態を保つことが基本であり、化粧水、乳液、クリームを使った日常的なスキンケアを継続します。

 

ただし、季節や環境の変化によって肌質が傾く可能性があるため、乾燥しがちな季節はクリームを多めに塗るなど、その時の肌状態に応じてケアを見直すことが大切です。

 

 

【乾燥肌のケア】:水分と油分の両方をしっかり補う高保湿ケアを重視

肌のバリア機能が低下し肌荒れが起こりやすい乾燥肌は、早めの対策が必要です。

 

保湿成分(ヒト型セラミド、ヒアルロン酸など)の活用と、洗浄力の優しいクレンジング・洗顔料の選択

低刺激の洗顔料を使い、洗顔後はすぐに保湿を行うことが大切です。

 

ヒト型セラミドやヒアルロン酸といった保湿成分を配合した化粧品で水分を補い、その水分の蒸発を防ぐために乳液やクリームで油分もプラスする必要があります。

 

クレンジングや洗顔料は洗浄力が優しいものを利用し、皮脂の取りすぎを防ぎましょう。

 

 

【脂性肌のケア】:洗いすぎは厳禁。さっぱりタイプの保湿剤で適度に油分を補う

テカリが気になるからといって洗浄力の強い洗顔料を使ったり、力強くこすったりすると、必要な皮脂まで落ちてしまい、肌を守るためにさらに皮脂が分泌される悪循環に陥るため、洗いすぎは厳禁です。

 

さっぱりタイプの保湿剤で適度に油分を補う

スキンケアは、油分の少ない乳液や美容液など、さっぱりタイプの保湿ケアアイテムを使用すると良いでしょう。

 

化粧水を塗るだけで済ませず、乳液やクリームで適度に油分を補うことも大切です。

 

 

皮脂の分泌を調節するビタミンB2の摂取も推奨

食事の際は、脂質の代謝を促し、適正な皮脂の分泌を保つ働きがあるビタミンB2を摂取するように心がけるのも有効です。

 

ビタミンB2は豚レバー、卵、アーモンドなどに豊富に含まれています。

 

 

【混合肌のケア】:TゾーンとUゾーンなど部位ごとにケアを調整し、水分不足による皮脂過剰を防ぐ

混合肌の方は、Tゾーンなどの脂っぽい部分には油分の少ないものを使う、乾燥が目立つ部分には保湿効果が高い乳液やクリームを塗るなど、部分ごとに異なるケアを行うことが大切です。

 

皮脂の過剰分泌は水分不足が原因の可能性もあるため、乾燥肌の方と同じく、丁寧に保湿することがポイントです。

 

 

【敏感肌のケア】:無香料・低刺激性のシンプル処方を選び、摩擦や外部刺激を徹底的に回避する

敏感肌は刺激に弱く、赤みやかゆみが出やすい状態です。

 

摩擦や急激な温度変化、香料などの刺激を避けることが大切です。

 

スキンケアアイテムは、アルコールや香料、着色料などの刺激成分を避け、シンプルな処方で、肌への刺激が少ないものを選ぶように心がけましょう。

 

 

 

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まとめ:肌を知ることが、美肌への最短ルート

スキンケア診断は、ただのチェックではなく「自分の肌を知るための入口」です。

 

肌質は年齢・季節・体調によって常に変化しており、一度わかったからといって終わりではありません。

 

定期的にスキンケア診断を行うことで、今の肌状態を正しく把握し、季節やライフスタイルに合わせた最適なケアができます。

 

自己判断で合わない化粧品を使うよりも、まずは“自分の肌を理解する”ことが大切。

 

セルフチェックやAI診断、専門家によるカウンセリングを上手に活用すれば、肌トラブルの予防にもつながります。

 

正しい知識と診断によって、あなたの肌はもっと応えてくれます。

 

今日から「感覚のケア」ではなく、「根拠のあるスキンケア」へ一歩踏み出しましょう。

 

 

▶関連記事:肌カウンセリングのやり方完全ガイド:進め方と成功のコツ

 

 

 

この記事を書いた人

高本聖子先生‗日本スキンケア協会認定講師 width=

高本 聖子 先生

*日本スキンケア協会 認定講師
*プライベートサロンBPPT桜梅桃季 オーナー
*ビューティースクールBPPT桜梅桃季アカデミー 学院長
*リアルビューティーアカデミー 学院長
*JSSE 認定エステティシャン
*日本エステティック協会 認定エステティシャン

大手エステサロン2社に勤務し、店長マネージャー、トレーナーとして社員教育や顧客向けのイベント講師などを務める。 メンズエステ指導、トレーナー育成やシンガポールの大手チェーン店への技術指導研修などの経験も持つ。
現在は35年間の美容経験と教育指導30年キャリアを活かし、自サロンの運営、サロンのコンサルティング、独立開業の支援などを中心に現場に沿った指導を行う。日本のみならず中国のエステサロンでも教育を行う。これまでに教育した人数は5,000名以上。

 

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