2025年10月1日2025年10月1日お肌のトラブルケア,美容コラム,美容と健康のアドバイス
【顔のたるみ 改善】年代別の原因と効果的なセルフケア・美容医療を徹底解説
顔のたるみは、年齢を重ねるにつれて多くの方が抱える深刻な悩みの一つです。
特に頬のたるみはほうれい線を深くし、顎のたるみは二重あごの原因となって、顔全体の印象を大きく変えてしまいます。
しかし、たるみの原因を正しく理解し、適切な対策を講じることで、その進行を遅らせ、若々しい印象を保つことが可能です。
そもそも顔のたるみとは?基本知識と見分け方
顔のたるみの定義と老け見えする影響
顔のたるみとは、皮膚や筋肉の弾力が失われ、重力に逆らえずに皮膚が下がってしまう状態を指します。
たるみが進行すると、フェイスラインがぼやけ、シャープで若々しい印象から遠ざかり、老けた顔や疲れた顔に見えがちです。
年代別のたるみの特徴
たるみは老化現象の一つであり避けることはできませんが、年代によって現れ方が異なります。
- 30代:頬や目元の皮膚が緩み始め、ほうれい線が目立ち始めることがあります。
- 40代:特に女性ホルモン(エストロゲン)の減少が始まり、頬のたるみが顕著になり、フェイスラインがぼやけて見えることや、顎のたるみが気になる年代です。
- 50代以上:顔全体のたるみが進行し、皮膚の弾力が大きく失われていく傾向にあります。
顔がたるんでいるかチェックする方法
最も簡単な見分け方は、鏡を見て顔の輪郭やほうれい線の深さを確認することです。
また、指で頬や顎の皮膚を軽くつまみ、弾力があるか確認する、あるいはスマートフォンで写真を撮って客観的に輪郭のもたつきを感じるか確認する 方法も有効です。
顔のたるみが発生する主な原因
顔のたるみは、単一の原因ではなく、加齢に伴う顔内部の変化や生活習慣など、さまざまな要因が複合的に絡み合って生じます。
加齢による顔内部の変化
肌のハリ・弾力の低下(コラーゲン・エラスチンの減少)
皮膚の真皮層を構成するコラーゲンやエラスチンは、肌の弾力やハリを保つ重要なタンパク質ですが、加齢とともに生成量が減少します。
特に40代では、女性ホルモンであるエストロゲンの減少により、これらの成分をつくる線維芽細胞の働きが低下し、ハリや弾力が失われやすくなります。
顔周りの筋力低下(表情筋の衰え)
顔の皮膚や脂肪を支える表情筋は、加齢とともに衰え、その支える力が低下することで皮膚や脂肪が垂れ下がり、たるみにつながります。
無表情でいる時間が長いと、若くても表情筋が衰える可能性があります。
顔の骨や靭帯の劣化(リガメントのゆるみ)
加齢によって骨密度が低下し、顔の骨が縮むことで、筋肉や脂肪を支えきれなくなり、たるみが生じやすくなります。
また、皮膚や脂肪、表情筋を骨とつなぐ靭帯(リガメント)が劣化またはゆるむと、皮膚や脂肪を引き上げる力が弱まり、たるみの原因となります。
皮下脂肪の量と位置の変化(下垂・蓄積)
加齢に伴い、皮下脂肪が元の位置から下に移動(下垂)したり、基礎代謝の低下により顔に脂肪がつきやすくなる ことも、たるみの原因です。
生活習慣や環境による要因
紫外線による「光老化」とダメージ
紫外線(特にUV-A)は、肌の深層部までダメージを与え、コラーゲンやエラスチンを変性・破壊します。
これが「光老化」と呼ばれ、たるみを引き起こす大きな要因となります。
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乾燥と不適切なスキンケア
肌が乾燥すると、弾力を保つための水分が不足し、ハリが失われ、たるみが悪化します。
また、クレンジングや洗顔時の強い摩擦も、肌のバリア機能を低下させ、たるみを引き起こす可能性があります。
代謝の衰えとむくみ(血行不良)
代謝が衰えると顔に脂肪がつきやすくなり、ハリが失われた肌が増加した脂肪を支えきれなくなります。
また、血行不良によりリンパの流れが悪くなると、老廃物や水分が溜まり、むくみが生じ、たるみの原因となります。
姿勢の悪さ(猫背、スマホの長時間使用)
猫背や長時間のスマートフォン使用などで首が前に出た姿勢が続くと、重力によって顔の皮膚が下に引っ張られ、たるみが生じやすくなります。
喫煙やタンパク質の糖化
喫煙は体内に活性酸素を大量に発生させ、コラーゲンを破壊し、たるみの原因になります。
また、体内の糖分がタンパク質と結びついて硬化する「糖化」も、肌のハリや弾力を失わせ、たるみを引き起こします。
自宅でできる顔のたるみ改善セルフケア&予防法
たるみの予防や進行を遅らせるためには、毎日の地道なセルフケアと生活習慣の見直しが欠かせません。
スキンケアによる対策
保湿ケアの徹底
乾燥はたるみを悪化させるため、毎日の保湿ケアを徹底しましょう。
セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸などが配合された化粧品は、保湿効果が高く、たるみを目立ちにくくする効果が期待できます。
洗顔時やクレンジング時には、肌の摩擦を避けるよう優しく行うことが重要です。
紫外線対策
紫外線は肌のコラーゲンを破壊し、たるみの原因となるため、季節を問わず一年中、紫外線対策を行うことが必須です。
UV-Aを防ぐ「PA+++以上」かつUV-Bを防ぐ「SPF40~50」程度の日焼け止めを使用し、外出時には帽子や日傘などを活用しましょう。
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マッサージとエクササイズ
表情筋のトレーニング
意識的に表情筋を動かすことは、たるみ予防につながります。
簡単にできるトレーニングとして、口を大きくゆっくり動かしながら「あいうえお」をそれぞれ5秒間キープする「あいうえお体操」や、舌の根本を上顎(硬口蓋)に押し付ける筋トレ がおすすめです。
ただし、過度なトレーニングや無理な表情の作りすぎは、かえってシワを増やす可能性があるため注意が必要です。
顔/リンパマッサージ
マッサージは血行やリンパの流れを良くし、老廃物の排出を促します。
マッサージクリームやオイルを使用し、摩擦を避けながら、フェイスラインに沿って首筋、鎖骨に向けてリンパを流しましょう。
ただし、強い力ややり過ぎは、たるみを悪化させることがあるため注意が必要です。
僧帽筋のケア
首の根本から背中にかけて広がる僧帽筋をストレッチでほぐすことで、顔が下方へ引っ張られるのを防ぐ効果が期待できます。
生活習慣の見直しと改善
質の良い睡眠
毎日7~8時間の睡眠を確保し、規則正しい生活を送ることで、肌の修復やコラーゲン生成を促す成長ホルモンの分泌を助けます。
栄養バランスの取れた食事
肌の弾力維持に効果的なタンパク質や、コラーゲン生成を助けるビタミンC、Eなどを積極的に摂取しましょう。
肉、魚介類、卵、大豆製品などが推奨されます。
また、体重の変動をなくすことを意識し、適度な運動を取り入れることも大切です。
正しい姿勢の維持
猫背やスマホ操作で下を向く姿勢はたるみを引き起こす原因となるため、常に姿勢を良くすることを意識しましょう。
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即効性を期待するなら!美容クリニックでのたるみ治療法
セルフケアでは改善が難しい場合や、即効性を求める場合は、美容クリニックでの専門的な治療が有効です。
美容医療は、たるみの根本的な原因(骨の萎縮や支持靭帯の緩みなど)に内側からアプローチできるメリットがあります。
マシンによるリフトアップ治療(切らない施術)
ハイフ(HIFU)
高密度の超音波を照射し、熱エネルギーでSMAS筋膜にアプローチし、リフトアップ効果を発揮します。
コラーゲンやエラスチンの生成を促し、肌のハリを取り戻す効果も期待でき、肌に傷をつくらないのが特徴です。
高周波/RF治療
モノポーラRF(高周波/ラジオ波)エネルギーを真皮層や皮下組織に届け、コラーゲンの生成を促進し、肌の引き締めを目的とします。
例としてオリジオXやサーマクールなどがあります。
ピコフラクショナル
レーザーによってコラーゲンの活性化やエラスチンの再生を促し、たるみやシワを改善し、肌のハリ回復を促します。
痛みが少なくダウンタイムが短いのが特徴です。
注入治療
ヒアルロン酸注射
皮下にヒアルロン酸を注入し、肌の内側からボリュームを持たせることでたるみを改善します。
顔の支持靭帯(リガメント)に注入し、土台の緩みを補強するヒアルロン酸リフトも有効です。
注入後すぐに効果を実感できる即効性の高い治療法です。
脂肪溶解輪郭注射
薬剤を脂肪層に注射し、皮下脂肪を溶解して皮膚を引き締める方法です。
二重あごやフェイスラインのたるみに効果が期待できます。
水光注射
ヒアルロン酸やビタミンなどの美容成分を肌に直接注入し、肌の潤いや弾力を増します。
外科的・その他の治療
糸リフト(スレッドリフト)
特殊な糸を皮膚の下に挿入し、組織に引っ掛けてたるんだ皮膚を引き上げます。
ダウンタイムが短く、施術直後からたるみの改善を実感しやすいのが特徴です。
コラーゲンピール
薬剤(PRX-T33)を肌の深部まで浸透させ、コラーゲンの生成を促すピーリング治療です。
肌を内側から引き締め、たるみ改善が期待できます。
フェイスリフト(切るリフトアップ)
余分な皮膚を切除して引き上げる外科手術です。
深いシワや大きなたるみの改善に効果的で、長期的な効果が期待できますが、ダウンタイムや傷跡が残るリスクがあります。
幹細胞治療
老化で減少した肌細胞を再生・補充する再生医療であり、自身の脂肪幹細胞を使用して、顔のたるみやシワなどの老化現象を長期的に抑制することが期待されます。
部位別・悩み別のたるみ改善アプローチ
たるみの改善には、悩みの部位に応じた対策が必要です。
部位・悩み | アプローチ |
フェイスライン | 老廃物の排出を促しむくみを解消する、リンパマッサージが効果的。 |
ほうれい線 | 頬の筋肉を鍛えるエクササイズや、保湿ケアの徹底が重要。
肌が乾燥すると、ほうれい線がより目立つように。 |
マリオネットライン | 口角からあごに伸びるマリオネットラインには、口元の筋肉を鍛えるエクササイズが効果的。 |
目もと | 目元の筋肉を鍛えるエクササイズや、アイクリームなどを使用した目元の保湿ケアが重要。 |
メイクによるたるみ・ほうれい線のカバー | ほうれい線に沿ってコンシーラーを塗る「猫ひげコンシーラー」で光を利用して影を飛ばす。
チークを頬骨の高い位置に塗ることでリフトアップ効果を得る。 上昇アイラインで目元を引き締める。 |
顔のたるみ改善に関するよくある質問(Q&A)
40代の顔のたるみは治せますか?
完全にたるみを治すことは難しいですが、適切な施術を受けることでたるみを改善することは可能です。
また、保湿ケア、紫外線対策、表情筋トレーニングなどは、たるみの悪化や予防に役立ちます。
40代で顔がたるみやすい人の特徴は何ですか?
もともと上顎骨や頬骨が小さく土台が弱い方、お餅のようにやわらかい肌質の方、目が大きい方はまぶたや目の下にたるみが生じやすいと言われています。
さらに、姿勢の悪さや無表情でいることが多いといった生活習慣もたるみにつながるケースがあります。
顔のたるみは痩せれば解消しますか?
一概にそうとは言えません。
脂肪が減ることでたるみが改善したように見えることはありますが、たるみの根本的な原因はコラーゲン減少や骨の萎縮であり、ダイエットだけでこれらを解決することは困難です。
顔のたるみ改善方法は男性でも効果が見込めますか?
男性も、セルフケアや美容クリニックでの治療でたるみ改善の効果が期待できます。
まとめ
顔のたるみは、加齢や生活習慣によって誰にでも起こる自然な変化ですが、原因を正しく理解し対策を行うことで進行を遅らせることができます。
保湿や紫外線対策、表情筋のトレーニング、リンパマッサージなどの日常ケアに加え、睡眠や食生活の見直しも大切です。
セルフケアで難しい場合は、美容医療を活用することでより効果的に改善を目指すことができます。
毎日の積み重ねと必要に応じた専門的な治療を組み合わせ、自然で若々しい印象を保ちましょう。
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