2025年6月20日2025年6月26日エステ王子チャンネル

男性客に対する接客カウンセリング9つのポイント【後編】

前回に引き続き、「女性が男性にカウンセリングを行う」という状況に焦点を当て、男性客の心理を理解し、信頼関係を築くための接客カウンセリングの基本原則を9つのポイントに分けてご紹介します。

 

今回は後編として、6つ~9つのポイントを詳しく解説します。

 

▶▶1~5のポイントはコチラ

 

男性客を惹きつける接客カウンセリングの基本原則【ポイント6~9】

男性は「仕事や家族のため」にエステに通うことを意識させるべし

女性が「自分がきれいになりたい」「自分自身が満足したい」という自己実現的な理由でエステに通う傾向が強いのに対し、男性は少し異なります。

 

男性のお客様がサロンに来店する動機には、「仕事面で活躍したい」「家族を守りたい・養いたい」といった、他者や社会との関係性の中で自己価値を高めたいという思いが強く潜んでいることが多いのです。

 

そのため、カウンセリングでは単に「かっこよくなります」「健康になります」と伝えるだけでなく、「仕事ができるようになりますよ」「家族を養える、守っていけるようになりますよ」といった言葉を意識的に使うことが非常に効果的です。

 

例えば、小さなお子様がいる男性客には「お子様が社会人になるまで、病気せずにずっと育てていくことができますか?」、奥様がいらっしゃる方には「奥様が80歳になるまで健康でいる自信はありますか?」 といった具体的な質問を投げかけることで、「守りたい」という男性の強い気持ちに訴えかけることができ、エステへの意欲を引き出すことができます。

 

 

大きなリアクションで「もっと話したい」を引き出すべし

カウンセリングにおいて、お客様の言葉に対する大きなリアクションは、信頼関係を築く上で非常に重要です。

 

特に男性のお客様に対しては、「すごいですね!」「信じられません!」といった感嘆の言葉が強く響きます。

 

さらに、「もっと聞かせてください」という前のめりの姿勢で、「その時どんなことがあったんですか?」のように具体的な質問を投げかけ、「あなたの話をもっと聞きたい」という気持ちを明確に表現することが大切です。

 

これにより、男性のお客様は「もっと話したい」「もっと話してあげたい」という気持ちになり、積極的に情報を提供してくれるようになります。

 

 

男性はプライドが高いことを常に意識すべし

男性は女性に比べてプライドが高い傾向があります。

 

特に女性のエステティシャンやカウンセラーに対しては、無意識のうちに自分が優位に立ちたいという意識を持つことがあるため、注意が必要です。

 

この心理を理解した上で、エステティシャンは男性客に対し、常に尊敬の念を持って接客することが極めて重要です。

 

例えば、年上の男性客には「教えてください」という謙虚なスタンスで会話を進めることも有効です。

 

しかし、それと同時に最も大切なのは、エステティシャン自身がプロとしての知識や技術をしっかりと持っていることを示すことです。

 

カウンセリングの早い段階で、正確で豊富な知識を提供し、「この人はできる」「物事をよく知っている」と思わせることで、男性客の「見下す」意識は徐々に消え、最終的な信頼へとつながっていきます。

 

カウンセリングシートなどを活用し、視覚的にもプロフェッショナルな情報提供を心がけましょう。

 

 

男性は女性より想像力がないことを意識すべし

女性へのカウンセリングでは、「3ヶ月後に痩せたらどんな未来を想像できますか?」といった、未来のワクワク感を想像させる問いかけが有効です。

 

しかし、男性に同じ質問をしても「特にないです」と答えが返ってくることが少なくありません。

 

これは、男性が女性に比べて想像力が乏しいという傾向があるためです。

 

このような場合は、お客様自身に未来を想像させるのではなく、他の男性顧客の具体的な成功事例を挙げて、「こういうお客様は、痩せてこんな未来を手に入れましたよ」と、具体的なイメージを提供してあげることが効果的です。

 

また、男性は「一生仕事をする」という意識が強いため、仕事に関連するメリットが響きやすいです。

 

例えば、「ビシッとしたスーツを着こなすことで、商談で信頼を勝ち取れますよ」といった具体例は、漠然とした「水着が似合うようになりますよ」といった話よりも、はるかに男性の心に響きます。

 

さらに、男性は将来のマイナス要素やリスクを意識しやすい傾向があるため、「このままいくと3年後、5年後にこんなリスクがありますよ」といった、データや統計に基づいた具体的なリスクを提示することが、行動を促す強力なトリガーとなります。

 

彼らは「ああなりたくない」という思いから、積極的にエステに取り組む可能性が高まるのです。

 

 

 

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まとめ:男性客への理解がサロンの未来を拓く

今回の【後編】でご紹介した4つのポイントは、男性客の心理特性を深く理解し、彼らに合わせたカウンセリングを行う上で不可欠な要素です。

 

・「仕事や家族のため」という男性の根源的な欲求に訴えかける

 

・大きなリアクションで「もっと話したい」を引き出す

 

・プライドを尊重しつつ、プロとしての知識で信頼を確立する

 

・具体的な事例やリスク提示で未来をイメージさせる

 

昨今、男性のエステサロンはますます増加しており、男性客を受け入れることは、これからのサロン経営において売上を伸ばす重要なポイントの一つとなるでしょう。

 

ぜひ、本記事でご紹介したポイントを参考に、男性客へのカウンセリングと接客の質を高め、サロンのさらなる発展に繋げてください。

 

 

【詳しい動画はコチラ】

 

 

▶▶【前編】はコチラ

 

 

 

この記事を書いた人

日本一のエステティシャンエステ王子 width=

小野 浩二 先生(エステ王子)

*エステティックコンテスト全国大会1位

*ビューティ&ウェルネス専門職大学 准教授

*日本スキンケア協会 代表理事

*日本エステティック業協会(AEA)認定講師

大手エステティックサロンにて、技術、売上げ、カウンセリング入会率No.1になった経験を持ち本店店長を歴任。わずか2年でエリアマネージャーとなる。その後、大学院に進学しダイエットや生活習慣病などの研究を行い、修士号を取得。2008年日本エステティック協会創立35周年記念エステティックコンテスト全国大会で「優勝」。フェイシャル、ボディのテクニックが評価され日本一のエステティシャンとなり、メディア等で「エステ王子」として話題となる。現在はサロンでの現場経験を活かし、人材教育に力を入れる。また、医師、大学教授、厚生労働省研究班とともに研究事業にも積極的に取り組んでおり「正しいスキンケア」や「正しいエステ」の普及を行っている。テレビ出演多数。著書・DVDは26冊出版。

 

 

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