2025年6月19日2025年6月26日エステ王子チャンネル

男性客に対する接客カウンセリング9つのポイント【前編】

近年、メンズ美容市場は目覚ましい拡大を見せています。

 

特にメンズフェイシャルや脱毛といった男性向けエステは普及し、サロンの重要な顧客層となりつつあります。

 

このような時代において、男性客に対する効果的な接客・カウンセリングは、サロンの契約率向上に直結する極めて重要な要素です。

 

本コラムでは、特に「女性が男性にカウンセリングを行う」という状況に焦点を当て、男性客の心理を理解し、信頼関係を築くための接客カウンセリングの基本原則を9つのポイントに分けてご紹介します。

 

今回はその前編として、最初の5つのポイントを詳しく解説します。

 

男性客を惹きつける接客カウンセリングの基本原則

笑顔で接客する

接客業における「笑顔」は基本中の基本ですが、男性客に対しては、女性のエステティシャンの笑顔が特に魅力的に映るため、普段以上に意識して笑顔を作ることが重要です。

 

お客様が話をしている際には「よく笑うこと」や「微笑んであげること」を心がけるだけで、男性客は気分が良くなり、エステティシャンに対して好感を抱きやすくなります。

 

この親しみやすい雰囲気作りが、その後のカウンセリングを円滑に進める第一歩となります。

 

 

理論をしっかり話す

男性客の多くは「なぜそうなるのか」という理由や、「なぜ効果があるのか」という論理的な説明を重視し、納得したいという気持ちが非常に強い傾向にあります。

 

単に「良くなりますよ」と伝えるだけでは不十分です。

 

例えば、エステの施術効果や商品の作用については、以下の要素を具体的に説明することが有効です。

・データや統計に基づいた効果の根拠

 

・使用する成分や技術の具体的な作用メカニズム

 

・「なぜこのエステが、なぜこの商品が、これほど効果があるのか」というプロセス

 

女性が未来の変化に共感しやすいのに対し、男性は「腑に落ちる」「納得する」ことで初めて契約に進むことが多いのです。

 

施術や商材について深く理解し、「論理的に説明できる力」は、男性客の信頼を勝ち取る上で不可欠と言えるでしょう。

 

 

お客様の武勇伝を聞いてあげる

男性客は、過去の栄光や武勇伝を話したがる傾向が非常に強いです。

 

学生時代のスポーツの成績、若い頃の経験、仕事での成功体験など、お客様が自慢げに語る話に耳を傾けることで、お客様は気分が良くなり、エステティシャンに対する好意が生まれます。

 

「当時は腹筋が割れていました」「こんな大会に出たことがあるんです」といった話が出たら、ぜひ興味を持って質問し、お客様の「輝いていた頃」を一緒に振り返ってあげてください。

 

このプロセスを通じてお客様は心を開き、エステティシャンへの信頼感が深まることで、結果的に契約へと繋がりやすくなります。

 

 

美容の専門用語をなるべく使わない

男性は女性ほど美容に関する知識が豊富でない場合が多いため、専門用語の使用は極力避けるべきです。

 

例えば、「ターンオーバー」や「セルライト」といった言葉は、女性にとっては当たり前でも、男性にとっては聞き慣れない言葉である可能性があります。

 

確かに最近は美容マニアの男性の方もいらっしゃいますが、まだまだ少数派です。

 

スキンケア製品についても同様です。

 

「化粧水と美容液と乳液の違いが分からない」という男性客は少なくありません。

 

・いつ、どんなタイミングで、何を、どのように使うのか

 

・それぞれの製品がどのような役割を果たすのか

 

これらを美容の知識がない方にもわかるように、具体的に、かみ砕いて説明することが重要です。

 

特に、男性は「知らないことを相手に知られたくない」という気持ちが女性よりも強く、質問をすることに抵抗がある場合があります。

 

そのため、お客様に「恥をかかせない」ような配慮が非常に大切です。

 

例えば、「洗顔後、お風呂上がりにはまずこれを一番最初に使ってくださいね。その次に使うのがこちらです」といったように、具体的な使用ステップを順序立てて説明することで、お客様は安心して理解を深めることができます。

 

女性にとっては当たり前の美容の要望であっても、男性は知らないんだっていうことを前提においてカウンセリングを行っていただきたいと思います。

 

 

気遣いができる

男性は気の利く、細やかな気配りができる女性に好意を抱く傾向があります。

 

日々の接客の中で、お客様に対する「気遣い」や「ねぎらいの言葉」を意識して実践することで、お客様に大きな感動を与えることができます。

 

例えば、以下のような行動は非常に効果的です。

 

・「お荷物、お持ちしましょうか?」と声をかける。

 

・「雨の中、今日はお越しいただきありがとうございます」

 

とねぎらいの言葉をかける。

 

また、愛嬌がある女性」は特に男性に好まれる傾向があります。

 

前述の「笑顔」に加え、・明るく親しみやすい雰囲気を持つことで、「この子にエステをしてほしい」「この人に任せたい」という気持ちがお客様の中に芽生え、それが契約への強い動機付けとなります。

 

 

 

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まとめ

男性客への接客カウンセリングは、女性客とは異なる心理やニーズを理解し、適切なアプローチを行うことが不可欠です。

 

今回ご紹介した「笑顔」「理論の説明」「武勇伝への傾聴」「専門用語の回避」「気遣い」の5つのポイントは、男性客の心を開き、信頼関係を築くための基本中の基本です。

 

次回【後編】では、残りの4つのポイントをさらに詳しく解説し、男性客の契約率をさらに高めるための秘訣をお伝えします。

 

 

ぜひ、日々のカウンセリングに取り入れて、サロンの売上向上に繋げてください。

 

 

【詳しい動画はコチラ】

 

▶関連記事:【必見】カウンセリングの重要な役割3選

 

 

この記事を書いた人

日本一のエステティシャンエステ王子 width=

小野 浩二 先生(エステ王子)

*エステティックコンテスト全国大会1位

*ビューティ&ウェルネス専門職大学 准教授

*日本スキンケア協会 代表理事

*日本エステティック業協会(AEA)認定講師

大手エステティックサロンにて、技術、売上げ、カウンセリング入会率No.1になった経験を持ち本店店長を歴任。わずか2年でエリアマネージャーとなる。その後、大学院に進学しダイエットや生活習慣病などの研究を行い、修士号を取得。2008年日本エステティック協会創立35周年記念エステティックコンテスト全国大会で「優勝」。フェイシャル、ボディのテクニックが評価され日本一のエステティシャンとなり、メディア等で「エステ王子」として話題となる。現在はサロンでの現場経験を活かし、人材教育に力を入れる。また、医師、大学教授、厚生労働省研究班とともに研究事業にも積極的に取り組んでおり「正しいスキンケア」や「正しいエステ」の普及を行っている。テレビ出演多数。著書・DVDは26冊出版。

 

 

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