2018年7月23日2018年7月23日皮膚科医に学ぶ正しいスキンケア

美容&スキンケア情報「にきびとホルモン、ストレス①」

にきびとホルモン、ストレス①

●『にきび』を知る

にきびができる毛穴は『脂腺性毛包』といい、脂腺の発達した毛穴です。
これは主に顔、胸、背中に多くあります。
そしてこの脂腺の活動を活発にするのが、主にホルモンです。

その中でも特に男性ホルモン(テストステロン)が作用します。
女性でも副腎からでるホルモンが男性ホルモンに変換されるため、存在しています。
男性ホルモンは脂腺細胞へ入り、代謝を受けながら最終的に
脂腺の増殖と皮脂の分泌亢進を促します。

ホルモンは人間の恒常性を保つものであり、なくすことはできません。
これが、にきびを治療しても、ケアをしても繰り返し生じることが多い理由です。
また脂腺構造やホルモンが脂腺細胞へ入る度合いというのは遺伝的要素が考えられます。

そしてこれらホルモンの分泌をコントロールしているのは脳にある視床下部、下垂体です。
特に視床下部はホルモン分泌のコントロールだけでなく、交感神経・副交感神経、
摂食、体温など、生きていく上で重要な中枢がある場所です。

例えば、ストレスがあるとホルモンのコントロールよりも、その他への働きが強まり、
その為にホルモンのコントロールがおろそかになってしまいます。
コントロールされないと、バランスを崩し、にきび発症の原因となることが考えられます。

また、皮脂産生の亢進だけが、にきびの発症の原因ではありません。
もう一つの理由は、毛穴の出口の問題です。
脂腺性毛包の特徴として出口に近いところの角質が肥厚しやすいというものがあります。

角質は通常、皮膚表面であれば垢となってとれていきますが、
この毛穴の場合、なかなか剥がれ落ちず、厚みを増して出口をふさいでしまい、
これが続くと皮脂が貯留し、白にきびの状態となります。

さらに、この閉塞状況を好むのが、『アクネ菌』です。
アクネ菌は皮膚常在菌ですが、この菌は貯留している皮脂を溶かす能力があります。
溶けたものは遊離脂肪酸で、これは生体にとって炎症を起こすきっかけとなります。

体内の免疫担当の細胞が毛穴めがけて攻撃し、炎症を助長、
皮膚表面から見ると赤々としたにきびの状態になります。
そして、いずれそのにきびは、膿が出て治っていきます。

これを繰り返し、にきびが発症します。
いかがでしょうか。

にきびができる過程をご理解いただけましたか?

 

濱野 英明 先生

テティス横濱美容皮膚科 院長
日本皮膚科学会 皮膚科専門医
日本スキンケア協会 顧問

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