頭皮が乾燥するのはなぜ?乾燥を防ぎ健康な頭皮を維持するための方法も解説

カテゴリー:お肌のトラブルケア,美容コラム

2022年12月26日


季節の変わり目や湿度が低下してくると、肌の乾燥や肌荒れが気になる方も多いのではないでしょうか。

乾燥しやすい部位としては顔や手先、腕、背中などが一般的ですが、じつは頭皮も乾燥することがあります。

本記事では、頭皮が乾燥するのはどういった原因があるのか、

乾燥を防ぎ健康な頭皮を維持するための方法や注意すべきポイントもあわせて解説します。

 

 

目次

01 | 頭皮が乾燥する6つの原因

  ・バリア機能の低下

  ・水分不足

  ・空気の乾燥

  ・洗浄力の強いシャンプーで洗髪している

  ・ドライヤーで髪を乾かしすぎている・十分に乾かせていない

  ・紫外線

02 | 頭皮が乾燥したときに現れる症状

  ・かゆみ・かさぶた

  ・フケ

  ・抜け毛・薄毛

03 | 頭皮が乾燥しやすい時期や季節

  ・

  ・

  ・夏から秋にかけての季節の変わり目

04 | 頭皮の乾燥を防ぐ方法

  ・アミノ酸系・低刺激のシャンプーを使用する

  ・十分な睡眠時間を確保する

  ・適切な水分量を摂取する

  ・ビタミン・ミネラルを摂取する

  ・頭皮用化粧水を使用し頭皮を保湿する

  ・バランスのとれた食事を心がける

  ・髪の洗い方を改善する

05 | 血行を促し、皮脂分泌をUPさせる簡単な頭皮マッサージをご紹介

  ・手のひらで頭皮をほぐす

  ・3本の指で側頭部を引き上げる

  ・ツボ押し

06 | まとめ

 

 

頭皮が乾燥する6つの原因

頭皮はつねに毛髪で覆われているため、一見すると乾燥しにくい部位のように思われます。

しかし、実際にはさまざまな原因によって乾燥することがあります。

頭皮が乾燥するのはどういった原因があるのか、主な6つのポイントを紹介しましょう。

 

バリア機能の低下

私たちの皮膚には本来、外部からの刺激やダメージから守るバリア機能が備わっています。

皮膚の表面から分泌される適度な油分(皮脂)が

その役割を果たしているのですが、

何らかの理由によって皮脂の分泌量が低下すると皮膚が乾燥し、バリア機能が低下してしまいます。

バリア機能が低下する背景には外的な要因もありますが、

それ以外にもストレスや不規則な生活など内部的な要因も関係していることがあります。

 

水分不足

人間の体の多くは水分で構成されており、一定の水分量が維持できなくなると肌が乾燥してきます。

汗などによって体外に放出される水分もありますが、

そもそも水分の摂取量が不足していることが原因で頭皮や皮膚が乾燥することも少なくありません。

特に冬場は汗をかく機会が少ないため、自然と水分の摂取量が減りがちになります。

気付かないうちに水分不足に陥り、頭皮が乾燥しやすい状態になっていることもあるのです。

 

 

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空気の乾燥

外的要因のひとつに空気の乾燥が挙げられます。

湿度が高い夏の季節は皮膚の表面から水分が蒸発する量が少ないですが、空気が乾燥する冬の季節になると体内の水分が皮膚の表面から蒸発しやすくなり、頭皮も乾燥しがちになります。

皮膚が乾燥した状態になるとかゆみが出やすくなりますが、

強い力で頭皮を掻いてしまうと表面に物理的なダメージが加わり、バリア機能の低下を招きさらに頭皮の乾燥が進行する要因にもなるでしょう。

 

 

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洗浄力の強いシャンプーで洗髪している

頭皮には適度な油分があり、これが肌のバリア機能を維持していると紹介しました。

皮脂と聞くとネガティブなイメージを抱く方も多く、

皮脂を完全に除去するために洗浄力の高いシャンプーを選びがちです。

しかしあまりにも洗浄力の高いシャンプーを使ってしまうと

本来必要な皮脂までも取り去ってしまい頭皮の乾燥を招くことになります。

もともと皮脂の分泌量が多くオイリーな頭皮の方にとっては

洗浄力の高いシャンプーが合っていますが、

乾燥肌の方にとっては肌質に合わない可能性もあるため、シャンプーは慎重に選ぶことが重要です。

 

ドライヤーで髪を乾かしすぎている・十分に乾かせていない

髪を洗った後はドライヤーで適度に乾燥させることが重要です。

ただし、ドライヤーを使いすぎてしまうと頭皮に熱風が当たり、乾燥を招くことになります。

反対に、ドライヤーを当てることなく自然乾燥に任せている場合には、頭皮に雑菌が繁殖しやすくなり炎症や赤みなどが発生することもあります。

その結果、頭皮の荒れや乾燥を招くリスクが考えられるでしょう。

 

紫外線

頭皮の乾燥を招く外的要因として、空気の乾燥と並んで多いのが紫外線の影響です。

真夏の季節に強い紫外線を浴びた後、

皮膚に赤みが生じてザラザラとした感触になり、

やがて薄い皮膚がポロポロと剥がれ落ちていった経験はないでしょうか。

頭皮もこれと似た状況が発生します。

頭頂部は紫外線が真っ先に当たる部分であり、帽子や日傘などでガードしていないと頭皮にダメージが加わり、乾燥を招くことが多いのです。

 

 

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頭皮が乾燥したときに現れる症状

頭皮が乾燥した状態になったとき、さまざまな症状が現れることがあります。

代表的な症状としてどういったものがあるのか、3つの例を紹介しましょう。

 

かゆみ・かさぶた

私たちの皮膚にはバリア機能が備わっていると紹介しましたが、頭皮がさまざまな刺激によって乾燥するとバリア機能が低下していきます。

その結果、わずかな刺激にも敏感に反応するようになり、

それがかゆみとして現れることになるのです。

さらに、かゆみを感じるたびに爪や指で頭皮を掻いてしまうと、表面にわずかな傷が生じます。

皮膚には修復機能が備わっているため、傷がついた頭皮の一部にかさぶたが現れることもあります。

 

 

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フケ

フケとは、毛髪に付着した白く細かな粒状のものを指します。

フケの正体は頭皮から剥がれ落ちた角質であり、

頭皮のターンオーバーが乱れていると毎日洗髪をしていても毛髪に付着することがあるのです。

本来であれば古い角質は少しずつ剥がれ落ち、洗髪の際に一緒に流れていくためフケが目立つことはありません。

しかし、頭皮が乾燥しているとターンオーバーが乱れやすくなり、本来剥がれ落ちないはずの新しい角質まで落ちてしまうのです。

特に頭皮の乾燥によって剥がれ落ちるフケは目立ちやすく、

パラパラと落ちやすいため他人に対して不快な印象を与えてしまうこともあります。

 

 

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抜け毛・薄毛

抜け毛や薄毛は加齢にともなって現れる典型的な症状ですが、じつは頭皮の乾燥もその原因のひとつになることがあります。

健康な頭皮はバリア機能が正常に働いており、外部からの刺激が加わっても毛髪が抜けることはほとんどありません。

しかし、頭皮が乾燥するとバリア機能が働かず

刺激が直に加わることになるため、頭皮環境が悪化し毛根細胞にまでダメージを与えることがあります。

頭皮が乾燥したからといって短期間に抜け毛や薄毛といった症状が現れるケースは少ないですが、頭皮のトラブルを放置しておくと症状が少しずつ現れてくる場合があるのです。

 

 

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頭皮が乾燥しやすい時期や季節

頭皮の乾燥は外部環境の変化にも大きく左右されると紹介しました。

では、頭皮が乾燥しやすい時期や季節はいつなのでしょうか。

押さえておきたい3つのタイミングを紹介します。

 

冬は湿度が低い季節であることから、特に頭皮が乾燥しやすい時期といえるでしょう。

特に屋内で暖房をかけていると、屋外にくらべてさらに乾燥しやすくなります。

適度な湿度を維持するためにも加湿器を使用したり、

外出時は帽子を被るなどの対策を講じることで頭皮の乾燥を防げます。

 

夏は湿度が高いため空気の乾燥を心配する必要はありません。

しかし、強烈な紫外線によって頭皮にダメージが加わり、結果として乾燥を招くリスクがあります。

頭皮には日焼け止めクリームを塗ることも難しいため、

帽子や日傘などをうまく活用しながら対策を講じる必要があるでしょう。

 

夏から秋にかけての季節の変わり目

夏から秋にかけてのタイミングでは、暑さが一段落すると同時に湿度も下がる傾向にあります。

真夏と同じ感覚で過ごしていると、いつの間にか頭皮が乾燥していることも多いため注意が必要です。

 

 

頭皮の乾燥を防ぐ方法

頭皮が乾燥するとかゆみやフケ、抜け毛などさまざまな症状が現れることから、日頃から十分なケアを続ける必要があります。

頭皮の乾燥対策としてどういった方法が有効なのか、

心がけておきたい7つの方法とポイントを紹介しましょう。

 

アミノ酸系・低刺激のシャンプーを使用する

頭皮の乾燥を防ぐうえで何よりも重要なのは、できるだけ刺激を加えないことです。

特に注意しておきたいのが、シャンプーやトリートメントといったヘアケアに使用する薬剤による刺激です。

皮脂を取り除く洗浄力の高いシャンプーは、

頭皮に刺激の強い成分が配合されていることも多く、

乾燥を招きやすい傾向があります。

これを防ぐためには、できるだけ刺激の少ないアミノ酸系のシャンプーを選ぶことが重要です。

商品によっては「敏感肌用」や「低刺激」といった

表記がされていることも多いため、これらを目印に選んでみるのも良いでしょう。

 

 

十分な睡眠時間を確保する

頭皮の乾燥を招く内部的な要因として、生活習慣の乱れがあります。

特に十分な睡眠時間の確保は必須であり、

睡眠不足が続くと肌荒れや頭皮のトラブルに発展することも珍しくありません。

仕事や家事、子育てに忙しい生活を送っていると、

真っ先に睡眠時間を削ってしまいがちですが、

生活習慣を改善する第一歩として質の高い睡眠の確保は優先的に取り組む必要があります。

 

 

適切な水分量を摂取する

水分不足が原因による頭皮の乾燥を防ぐためには、

適正な水分摂取量を把握しこまめな水分補給を心がける必要があります。

必要な水分量は年齢や生活習慣などによっても変わりますが

成人男性の場合は1日あたり2.5リットル程度が目安とされています。

ただし、肉体労働やスポーツをする場合などは3.5リットル程度、夏の季節はそれ以上の水分量が必要となるでしょう。

 

 

ビタミン・ミネラルを摂取する

頭皮が乾燥する内部的な要因として、ビタミンやミネラル不足が挙げられます。

野菜や海藻類、果物などに豊富に含まれるビタミン・ミネラル類は、日々の食生活で不足しがちな栄養素です。

特に外食やコンビニなどが中心の食生活を送っていると、

これらの栄養素が不足する傾向が強く、頭皮を健康に保つことができず乾燥や肌荒れの原因となります。

仕事が忙しいなかで毎日自炊を続けることは難しいかもしれませんが、サラダやフルーツなどをメニューに追加したり、

どうしても食事から摂取することが難しい場合にはサプリメントで補うようにしましょう。

 

 

頭皮用化粧水を使用し頭皮を保湿する

皮膚の乾燥を防ぐための定番スキンケアアイテムとして、化粧水があります。

一般的な化粧水は顔に使用しますが、頭皮の乾燥を防ぐための頭皮用化粧水も販売されています。

保湿力に優れたローションタイプのものが定番ですが、

それ以外にも使いやすいスプレータイプのものもあります。

頭皮に直接ビタミンを補給できる製品もあり、これをうまく活用することで頭皮の乾燥を防ぎ健康な状態を保てるでしょう。

 

 

バランスのとれた食事を心がける

ビタミン・ミネラルの摂取とも関連のある内容ですが、

栄養バランスのとれた食事や規則正しい食生活を送ることも頭皮の乾燥を防ぐうえでは重要です。

特に糖質や脂肪が多い食事ばかり摂り続けていると、皮脂の分泌量が増えて頭皮が荒れた状態になることがあります。

糖質や脂肪も重要な栄養素ではありますが、

そればかりに偏るのではなく、タンパク質やビタミン、

ミネラル類もバランス良く摂取できるようなメニューを心がけましょう。

また、食事を摂るタイミングも重要です。

朝・昼・夜と決まったタイミングで適正量の食事を摂ることを心がけ、暴飲暴食は避けることも基本といえます。

 

 

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髪の洗い方を改善する

毎日のシャンプーが知らないうちに頭皮に悪い影響を与え、

乾燥や荒れを引き起こしていることもあります。

そのため、髪の正しい洗い方をマスターし間違った方法を改善する必要があります。

正しい髪の洗い方とその手順は以下の通りです。

・入念な予洗い

予洗いとは、シャンプーをつけない状態で髪を洗うことです。

水分を含ませることでシャンプーが泡立ちやすくなるほか、

髪や頭皮に付着した目立つ汚れやホコリなどを取り除くことができます。

 

・シャンプーを泡立てる

シャンプーを適量手にとった後、少量のお湯で十分に泡立てます。

シャンプーを原液のまま頭皮にかけてしまうと、

刺激が強く乾燥や荒れの原因になることがあるため、

できるだけキメの細かい泡をつくっておきましょう。

 

・爪を立てずに洗う

髪をシャンプーで洗う際には、爪を立てずに指の腹を使って優しくマッサージするようにしましょう。

頭皮に傷をつけないよう細心の注意を払いながら洗います。

 

・入念にすすぐ

シャンプーが終わったら、ぬるま湯で洗い落としましょう。

頭皮にシャンプーやコンディショナーが残っている場合もあるため、毛髪に付着した泡を洗い流しただけでは不十分です。

シャンプーをしたときと同様に、指の腹を使って入念にお湯で洗い流すようにしましょう。

 

 

 

 

血行を促し、皮脂分泌をUPさせる簡単な頭皮マッサージをご紹介

シャンプーの際に頭皮マッサージを取り入れることで血行が改善され、健康な頭皮を維持できるようになります。

高い効果が見込める頭皮マッサージの方法を紹介しましょう。

手のひらで頭皮をほぐす

まずは左右の手のひらで側頭部を挟み込むようにし、手を前後に動かします。

後頭部から前頭部にゆっくりとスライドさせましょう。

その後、両手の位置を変えて後頭部から首にかけて、額から前頭部にかけて同じように動かします。

各部位5回程度を目安に動かすことで、頭皮全体がほぐれて血行が改善します。

 

3本の指で側頭部を引き上げる

人差し指と中指、薬指の3本で側頭部を押さえ、後頭部にかけて頭皮を引っ張り上げるように動かします。

3本の指だけでは頭部全体をカバーすることが難しいため、少しずつ位置を変えながら行ってみましょう。

 

ツボ押し

最後に、頭頂部を指先で3秒程度押さえてから離します。

あまり強く力を入れる必要はなく、心地よいと感じる力加減で問題ありません。

力を入れすぎると息を止めてしまいがちですが、できるだけリラックスして深呼吸しながら押してみるのがおすすめです。

 

 

まとめ

頭皮の乾燥は湿度の低下や紫外線といった外的要因のほかにも、

生活習慣の乱れやストレス、水分不足といった内的要因によっても引き起こされることがあります。

乾燥を防ぎ健康な頭皮を維持するためには、

十分な睡眠の確保やバランスのとれた食生活を心がけることはもちろん、正しいシャンプーの方法をマスターしておくことも重要です。

今回紹介した頭皮マッサージも参考にしながら、日頃の習慣として取り組んでみてはいかがでしょうか。

 

 


監修者

高本 聖子 先生

日本スキンケア協会 認定講師

プライベートサロンBPPT桜梅桃季 オーナー

ビューティースクールBPPT桜梅桃季アカデミー 学院長

リアルビューティーアカデミー 学院長

JSSE 認定エステティシャン

日本エステティック協会 認定エステティシャン

大手エステサロン2社に勤務し、店長マネージャー、トレーナーとして社員教育や顧客向けのイベント講師などを務める。 メンズエステ指導、トレーナー育成やシンガポールの大手チェーン店への技術指導研修などの経験も持つ。
現在は35年間の美容経験と教育指導30年キャリアを活かし、自サロンの運営、サロンのコンサルティング、独立開業の支援などを中心に現場に沿った指導を行う。日本のみならず中国のエステサロンでも教育を行う。これまでに教育した人数は5,000名以上。

 

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プロとして
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